未来へ、ともに登る。

旭物産は2025年2月、パリオリンピックの
スポーツクライミングで4位入賞を果たした
森秋彩選手とスポンサー契約を結びました。
代表取締役社長・林正太郎と森選手による
特別対談をご紹介します。
ふたりに共通する価値観は、
「多くの人にしあわせを届けたい」という思いと
「挑戦し続ける姿勢」。
これからも旭物産は、森選手
の挑戦をサポートし、ともに成長していきます。

支えてくれる地域を盛り上げたい

:スポーツクライミングは東京2020大会で初めて正式競技に採用され、一躍注目を集めました。森さんは、幼いころから取り組んでいたそうですね。

:6歳のとき父と一緒に始め、週4~5回は一緒に地元つくば市のジムに通っていました。今は千葉や埼玉、東京に行くこともあるのですが、基本的には地元で練習しています。

:旭物産は、1971年に茨城県で創立した会社です。もやしの生産からスタートし、日本で先駆けてカット野菜の販売を始めました。「野菜を通じてしあわせを」をミッションに掲げていますが、その根底には「人を大切にする経営」という考えがあります。かつて西日本まで拠点を広げた時期もありましたが、品質管理の難しさから地元で再出発する決断をしました。翌年には火災で工場の大半を失ったものの、従業員たちの自発的な復興努力に支えられ、会社を立て直したという経緯があります。この経験から「まずは従業員がしあわせであること」が経営の柱になり、誕生日手当や休暇、サラダ食べ放題など独自の福利厚生を充実させています。さらに、地域や家族への感謝を込めて、従業員とその家族、地域の方々を招いた夏祭りも開催。こうした取り組みで我々を取り巻く人をしあわせにし、さらにその輪をお客様にも広げていくことが私たちの信条です。

:人をしあわせにしたい、しあわせの輪を広げたいという思いは、私も共感します。周りの方がしあわせになったり、元気になったりすることが活動の原動力になっています。

:スポーツには人に活力や感動を届ける力があります。私たちの事業は地域に支えられて成り立っているので、スポーツによる地域振興にも力を入れています。地元を盛り上げたいという思いから、森さんとスポンサー契約を結ばせていただきました。

:とても光栄です。私のクライミングを見てもらうことで、少しでも何かプラスになるよう頑張りたいです。

自らを見つめ直し、新たな一歩を

:現在は、地元の筑波大学で学ばれているんですよね。

:これまでは「する側」としてスポーツに関わってきましたが、「観る」「支える」立場や社会学的な視点など多面的に捉えたいと思い、体育専門学群に進学しました。実技だけでなく産業学、社会学、バイオメカニクス、心理学、栄養学など幅広い視点からスポーツを学ぶことで物事を多角的に考えられるようになりました。また、体育スポーツ哲学研究室に所属し、あらためて競技の意味や自分の在り方を見直す充実した時間を過ごしています。卒業後も、ここで得た視点や人との関わりは自分の支えになると感じています。

:私たちは4年前に50周年を迎え、これを機にこれまでの歩みを見つめ直す時間を設けました。「野菜を通じて健康としあわせを届ける」という使命を再確認し、それを明文化したのがこのときです。そして、これを100年、200年先までも続ける軸と定めました。時代に合わせて手段は変えていきますが、お客様視点を重視して社員もその考えを共有し、多くの方の健康な食生活に寄与することを目指しています。

日々の食事が未来の体をつくる

:健康でなければアスリートは務まらないので、食はとても大切だと感じています。 体重が軽いと有利な面もあるのですが、世界で戦うには使える筋肉やスタミナも必須。炭水化物やたんぱく質などバランスよく摂るようにしていますが、実は私は野菜が苦手でした。でも、ドーピングのリスクがあるサプリメントには頼りたくないので、ドレッシングにこだわったり、お肉で巻いたりするなどいろいろな工夫して野菜を食べるようになりました。体のために始めたことですが、今ではおいしさも感じています。

:食事もトレーニングの一部ですね。

:疲れていてもきちんと食べることで翌日のコンディションが違います。フルーツや野菜を意識して摂るようになり、体調管理がうまくいくようになりました。

:ご自分でお料理されるのですか?

:コロナ禍で家にいる時間が増えたことで、料理に力を入れるようになりました。家族に喜んでもらえる上、栄養や味付けを考える力もつき、今では自分の生活にとって欠かせないものになっています。創作が好きなので、名もなき料理もたくさんつくっています。

:カット野菜を利用することもありますか?

:練習で疲れているときや時間がないときにはご飯と肉だけになりがちなのですが、もうひと品をさっとつくるときに便利です。カットされていて、洗わずにすぐ使えるので時短になりますし、野菜炒めもいろいろな材料を買わなくて済みます。揚げ物には千切りキャベツを添えるなど重宝しています。

:より便利でおいしいと感じていただける商品作りにも取り組んでいます。「名古屋名物 赤から」や東京・代々木にある人気中華料理店「鉄板中華 青山シャンウェイ」とコラボレーションしたたれ付きカット野菜など、手軽に野菜がたくさん摂れる商品も販売しています。

:アスリートにとっては、安心安全も気になりますね。

:安全性は何にも増して重要だと考えています。農薬や添加物もそうですが、国産野菜にこだわるなど品質には自信を持っています。

変化を恐れず、ともに挑戦し続ける

:国際大会や2028年のロサンゼルス大会に向けての目標や意気込みを教えてください。

:パリオリンピックに出場するまではオリンピックへのこだわりはさほどありませんでしたが、4位という結果から表彰台への強い思いが生まれました。オリンピックならではの空気や出会いは大きな財産となり、今後もできる限り多くのオリンピックに出場したいと考えるようになりました。海外で活躍できるよう、現在は持久力に加えて筋力・パワーの強化に取り組んでいて、リードとボルダリング両方で活躍できる選手を目指しています。そして、人間力を磨き、競技力だけでなく人間としても憧れられる存在になりたいです。

:森さんとスポンサー契約を結んだ背景には、ともに成長していきたいという思いもありました。私たちも挑戦の連続です。安穏を是とせず、変わるべきことに向き合い、成長し続ける。その姿勢を森さんからあらためて教わっています。

:同じことを続けるより新しい刺激を求め、失敗も学びに変えることを大切にしています。考えるよりまず動く。そんな探求心と好奇心を持って一歩を踏み出し続けたいと思っています。

:私たちも安全を最優先に判断基準をぶらさないことを大前提とし、変えるべきことと守るべきことを見極めた上で、変化を恐れない会社を目指しています。従業員一人ひとりが目の前にある課題を把握し、そのためにどんなアプローチができるか考えて行動する。そんな挑戦ができるような組織であり続けたいと考えています。

プロフィール写真

スポーツクライミング

森 秋彩

Profile

幼い頃からクライミングを愛し、父親と初めてクライミングをしたことがきっかけでスポーツクライミングに夢中になったという。小学生時代から国内外の大会で活躍し、15歳で世界選手権で銅メダルを獲得するなど、才能を開花させた。特にリード種目で高い実力を発揮し、2022年にはワールドカップで初優勝を飾るなど、世界のトップ選手として活躍している。現在、筑波大学に進学しながら、競技と学業を両立し、パリ五輪では4位に入賞。

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株式会社旭物産 代表取締役社長

林 正太郎

Profile

2009年に株式会社旭物産に入社。製造、商品開発、営業を経て2019年に取締役、2023年より代表取締役社長を務める。学生時代から10年以上にわたりバレーボールに取り組み、スポーツを通じて楽しさや苦労、多くの感動を経験し、現在の仕事に通じる粘り強さとチームワークの重要性を学んだ。大学は農学部に進学し、「育てること」への関心から野菜や果樹に関する知識を深め、卒業論文では栗の長期保存を研究。その成果や学びは、現在の業務においても大きな支えとなっている。

6つの地元チームを応援!

私たちは男女サッカー、バスケットボール、野球、アメリカンフットボール、フットサルの地元6チームとスポンサー契約を締結し、地元活性化を後押ししています。従業員のなかには「FC QOL MITO CIRUERA」の女子サッカー選手として活躍するメンバーもいます。

応援写真